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活動報告

2025.09.17

加曽利貝塚博物館見学会

加曽利貝塚博物館見学会

地層に眠る海の生物、イボキサゴを観察
加曽利貝塚博物館見学会を開催!

2025年8月21日(木)【場所】千葉市立加曽利貝塚博物館

日本教育文化スポーツ振興協会は、7月26日に実施した「イボキサゴ親子採取会」の参加者を対象に、イボキサゴと加曽利貝塚をより深く学んでもらうため、加曽利貝塚博物館見学会を開催した。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環。

イベント概要

  • 千葉市の親子を中心に、イボキサゴの採取を通じて、縄文時代の食文化を体験
  • 日程 2025年8月21日(木)午前10時〜午後3時
  • 開催場所 千葉市立加曽利貝塚博物館
  • 参加人数 8 人
  • 協力 加曾利貝塚ガイドの会、千葉日報社

特別史跡加曽利貝塚の遺跡を見学

開発によって数多くの遺跡が次々に消滅しつつある中で、加曽利貝塚は、遺跡のほぼ全域と周辺の自然地形がよく残っており、南・北の大型貝塚の周辺部、約15.1haが国の特別史跡に指定されている。

今回は7月26日に実施した「イボキサゴ親子採取会」に参加した親子から希望者を募り、加曽利貝塚博物館の見学会を実施した。

はじめに加曾利貝塚博物館全体の簡単なレクチャー動画を視聴した後、月2回実施している火起こし体験を特別に実施。その後は参加親子一組に加曽利貝塚ガイドの会のガイドが付き添い、参加者の興味関心に応じて博物館とその周辺を案内した。

特に印象的だったのが敷地内の竪穴住居で、中に建てられた柱は、実際に縄文時代に柱が建っていた場所に置かれているという。見学会当日は猛暑だったが、住居の中に入ると日陰なこともあり涼しく、参加者たちは竪穴住居の力を体感していた。

博物館内では復元された縄文土器の展示などを見学。「どうして(土器に)ヒビが入っているんですか」という児童の質問にガイドが「ヒビではなく、もともとバラバラに割れていました」と答えると、驚きの声が上がった。

地層の中にイボキサゴを発見

「イボキサゴ親子採取会」の主役だった巻貝のイボキサゴ。イボキサゴは非常に小さく身を食べるのが難しいことから、縄文人はこの貝からだしを取っていたと考えられている。

加曽利貝塚博物館では、貝殻や骨が埋まっていた地層を縦に切り出し展示している。地層の表面に見える無数の小さな貝は全てイボキサゴ。干潟の沖合2キロまで遠征し実物を採った児童たちは、ガイドの「この地層の中で一番多い貝は何でしょう」という質問に「イボキサゴ!」と得意気に回答。

その他にも、加曽利貝塚の発掘現場がそのまま保存された設備も見学。食糧庫と思われる大穴や、竪穴住居の柱跡などを興味深そうに探していた。

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